こり、特に「首こり」は、現代人にとって非常に一般的な悩みです。首こりと肩こりの悩みは、腰痛とならび日本国民の多くが抱えています。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、ストレスなどが原因で首こりが引き起こされることがあります。さらに、首こりは自律神経のバランスを乱し、疲労感や不眠、頭痛などの問題を引き起こすことがあります。どうにも出来ないこりに「息苦しい」と感じ、なんとかしたいがどうしたらいいのか分からない・・・この記事では、一般的にできる、首こりを解消し、自律神経バランスを改善する方法を解説します。1.首こりはどこがこってるの?首こりの主な原因は、頚椎(首の骨)周囲の筋肉、筋膜、関節などが緊張や硬化によって引き起こされます。頚椎周囲の筋肉肩甲骨周りの筋肉僧帽筋(首の後ろから肩にかけての筋肉)肩周りの筋肉これらの筋肉が緊張や硬化することで、首こりが引き起こされます。現代社会では長時間のデスクワークやスマホの使いすぎ、ストレスや疲労が溜まることで、これらの筋肉が緊張し、首こりが悪化することがあります。1.1 頚椎周囲の筋肉頚椎(首の骨)周囲の筋肉は、首を支えるために働いている筋肉群で、首の動きや安定性に関与しています。これらの筋肉は、首の前面、側面、後面に分布し、さまざまな機能を持っています。首こりに関係する主な頚椎周囲の筋肉頭長筋頸長筋前頸筋斜角筋胸鎖乳突筋後頭下筋群横突棘筋これらの筋肉が緊張や硬化すると、首こりが発生します。また、首の筋肉のバランスが崩れることで、頭痛や肩こり、めまいなどの症状が引き起こされることもあります。1.2 肩甲骨周りの筋肉肩甲骨周りの筋肉は、肩関節の安定性や動きをサポートし、肩や腕の動きに関与しています。これらの筋肉は、首こりや肩こりの原因となることがあります。肩甲骨周りの主な筋肉は以下の通りです。背部(上部):僧帽筋(上部)肩甲挙筋菱形筋(上部)背部(下部):僧帽筋(下部)菱形筋(下部)広背筋肩甲骨内側:肩甲下筋肩甲骨外側:小円筋大円筋三角筋(後部)肩甲骨周りの筋肉が緊張や硬化する原因には、長時間のデスクワークやスマホ使用、不適切な姿勢、ストレス、運動不足などがあります。1.3 僧帽筋(首の後ろから肩にかけての筋肉)僧帽筋は、首の後ろから肩にかけての筋肉です。僧帽筋は、首、肩、背中の動きや安定性に関与しています。上部、中部、下部の3つの部分に分かれています。上部:首の後ろと頭蓋骨の底部から肩甲骨と鎖骨につながり、首の後ろや側面を引き上げる動きをサポートします。中部:首の後ろから肩甲骨の外縁につながり、肩甲骨を外側に引く動きをサポートします。下部:背中の中央部から肩甲骨の内側上部につながり、肩甲骨を下に引く動きをサポートします。よくある肩こりは、この僧帽筋が緊張や硬化することで起こります。1.4 肩周りの筋肉肩周りの筋肉は、肩関節の動きや安定性をサポートし、腕の動きに関与しています。肩周りの筋肉が緊張や硬化すると、四十肩や五十肩の様な方が上げづらい症状が出ます。肩周りの主な筋肉は以下の通りです。三角筋(この筋肉を鍛えると肩がカッコよくなります・・・)肩甲下筋棘上筋棘下筋小円筋大円筋(ここを鍛えると背中が広くなります。)2. 首こりが自律神経を乱す首こりが自律神経のバランスを乱す理由は、上記に書いた首周りにある筋肉や神経が緊張し、それが自律神経系に影響を与えるためです。自律神経は、交感神経と副交感神経の2つの部分からなり、体の内臓機能や代謝、ストレス対処などを調節しています。2.1 首こりが自律神経のバランスを乱すメカニズム首こりが自律神経のバランスを乱す主なメカニズムは以下の通りです。筋肉の緊張:首こりによって筋肉が緊張すると、神経が刺激され、交感神経優位になります。これにより、ストレス反応が高まり、自律神経のバランスが乱れることがあります。疼痛:首こりが原因で痛みが生じると、それがストレスとなり、交感神経が活性化します。その結果、自律神経のバランスが乱れることがあります。血行不良:首こりによって血行が悪くなると、酸素や栄養素の供給が不足し、筋肉や神経に影響を与えます。これが、自律神経のバランスを乱す一因となることがあります。頚椎の歪み:筋肉の緊張により、頚椎が強く引っ張られることで歪みます。頚椎の中には脳から身体で流れる神経が多く通っている為、神経バランス(自律神経)のバランスに大きく関与します。2.2 自律神経の乱れによる症状自律神経の乱れが引き起こす症状は多岐にわたり、個人差があります。首こりからくる自律神経の乱れによって現れる典型的な症状です。疲労感:自律神経の乱れによって、疲労回復が十分に行われず、持続的な疲労感が現れることがあります。睡眠障害:自律神経のバランスが崩れると、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などの睡眠障害が起こることがあります。消化器症状:胃痛、胃もたれ、便秘、下痢などの消化器官に関する症状が現れることがあります。頭痛:自律神経の乱れによって、緊張型頭痛や片頭痛が引き起こされることがあります。めまい:自律神経の乱れが、血圧の調節に影響を与え、めまいや立ちくらみを引き起こすことがあります。動悸・息切れ:交感神経が過剰に活性化されることで、心拍数が増加し、動悸や息切れが生じることがあります。冷え性・手足のしびれ:血行が悪化することで、手足の冷えやしびれが起こることがあります。うつ症状:自律神経の乱れが、気分や精神状態に影響を与え、うつ症状が現れることがあります。不安・イライラ:副交感神経の働きが弱まることで、不安感やイライラが増すことがあります。更年期障害:女性の場合、自律神経の乱れが更年期障害の症状(ホットフラッシュ、不安感、うつ症状など)を引き起こすことがあります。3. 首こりが原因の症状と病気首こりだけが原因ではない可能性がありますが、首こりを放置しておくと様々な不調を引き起こします。以下は典型的な症状と病気です。緊張型頭痛:首こりによって筋肉が緊張し、それが頭痛を引き起こすことがあります。緊張型頭痛は、頭全体に鈍痛が広がるような症状が特徴です。頚椎症:首の骨(頚椎)やその周囲の組織が変性や炎症を起こすことで、首こりや痛み、手足のしびれや運動障害などの症状が現れます。坐骨神経痛:首こりが悪化し、筋肉や組織の緊張が腰や骨盤に影響を及ぼすことで、坐骨神経が圧迫され、痛みやしびれが生じることがあります。肩こり性頭痛:首こりと肩こりが連動して、偏頭痛や緊張型頭痛といった頭痛が引き起こされることがあります。めまい:首こりによって血行が悪化し、内耳に酸素や栄養が十分に届かないことで、めまいが引き起こされることがあります。頚椎ヘルニア:首こりが長期化し、頚椎の間にある椎間板が変性し、神経を圧迫することで痛みやしびれが生じます。顎関節症:首こりが顎関節周囲の筋肉に影響を与え、顎関節症(痛み、かみ合わせの不具合、音が鳴るなど)が引き起こされることがあります。不安障害・パニック障害:首こりが引き起こす不快感や痛みがストレスとなり、自律神経の乱れが不安障害やパニック障害の発症につながることがあります。うつ病:長期間にわたる首こりと自律神経の乱れがストレスを増加させ、うつ病のリスクが高まることがあります。自律神経失調症:ここまで述べてきた様な症状がある場合、病名としては「自律神経失調症」がつくかもしれません。交感神経と副交感神経のバランスを取りづらくなってしまっている状態のことを言います。それにより起こる症状は今まで述べてきたように、人によって様々です。少しでも当てはまると感じる方は、この後に記述する「セルフケア」や「専門家による施術」を参考にして下さい。4. 首こりのセルフケア方法首こりには、まずは毎日のセルフケアが重要です。毎日ケアすることで、症状の緩和や予防になります。毎日の歯磨き、お風呂(シャワー)と同じように、首こりや筋肉のケアも行いましょう。余談・・・首こりと美肌の関係を少しご紹介お肌の状態と首のこりは密接に関係しています。お肌の健康は血行の良さに左右されますが、首の血行が悪ければお肌への栄養が行き渡りません。逆に、お化粧をする前に、温めたタオルなどを首にあてて血流を良くするだけで、化粧ノリがよくなるようです。ストレッチ:首や肩、背中の筋肉を柔らかくするストレッチングが効果的です。首や肩をゆっくり動かすことで、筋肉の緊張を緩和し、血行を改善します。マッサージ:首こりの原因となる筋肉を自分でマッサージすることで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進します。当たり前ですが・・・温熱療法:温かいタオルや湯たんぽを首や肩にあてることで、筋肉の緊張をほぐし、血行を促進します。お化粧前にお試し下さい。また、温かいお風呂にゆっくり浸かることも、全身の筋肉をほぐす効果があります。最近は、シャワーのみの方が増えているようですが、自律神経を整える上では、湯船に入ることをオススメします。適度な運動:ウォーキング、ストレッチ、ヨガなどの適度な運動は、筋肉の柔軟性を向上させ、血行を促進し、ストレスを軽減します。厚生労働省は、適度な運動として「ウォーキング」を進めています。姿勢の改善:猫背や首の前かがみなどの悪い姿勢が首こりの原因となることがあります。適切な姿勢を保つことで、首や肩の筋肉への負担を軽減し、首こりを予防できます。後述しますが、姿勢の改善に関しては専門家のサポートも併用することをオススメします。また改善方法は、専門家に聞いて適切なストレッチ方法などを教わりましょう。睡眠環境の整備:良い睡眠環境を整えることで、首こりの改善に役立ちます。例えば適切な硬さと高さの枕を選ぶことで、リラックスできる寝室環境を作ることが重要です。また、スマホの充電などの電磁波の影響も整備しましょう。電磁波の影響は脳を交感神経優位にします。ストレス管理:ストレスが首こりの原因となることがあります。と言うか、これが一番大きな首こりの原因である可能性もあります。「ストレスと首こり」に関してはまた違う記事にて詳しく書きます。リラクゼーション法は様々ありますが、ここではサラッと・・・瞑想、深呼吸、アロマテラピーなどは、すぐに始められる方法です。シャーリックレメディも脳を休めるのに効果的です。特に『脳こり』解消シャーリックがオススメ。シャーリックに関しての詳細は下記のページをご参照下さい。▶ シャーリックレメディページhttps://brt.jp/remedy水分補給:適度な水分補給は、筋肉の柔軟性を保ち、筋肉疲労を軽減するのに役立ちます。特に、運動や発汗を伴う作業を行う際は、水分補給を忘れずに行いましょう。水分が足りていない身体は、干からびた状態です。筋肉には大敵です。生の肉とビーフジャーキーを想像してみて下さい。水分補給が出来ていないで脱水状態であるビーフジャーキーみたいな筋肉だと、動かすだけで容易に怪我が起きる様子が浮かんで来るのではないでしょうか?休憩をとる:長時間同じ姿勢でいると、筋肉に負担がかかり、首こりが生じることがあります。定期的に休憩をとり、ストレッチや軽い運動を行うことで、筋肉の緊張を緩和することができます。意識的に1時間毎に背中を伸ばす、腕を回すなどの作業を心がけましょう。仕事が出来て、一旦集中したらどこまでも突っ走るあなたもです!目の疲れを解消:休憩を取ることとつながっていますが、デスクワークやスマートフォンの長時間の使用は目の疲れに繋がります。目の疲れが首こりに影響を与えることがあるため、目を休める時間を設けたり、目のストレッチを行ったりして疲れを解消しましょう。食生活の改善:当たり前ですが・・・バランスの良い食事を摂ることで、筋肉の健康を維持し、首こりの予防に役立ちます。筋肉の活動には特にマグネシウムとカルシウムが関係しています。日本人は特に亜鉛とマグネシウムなどの神経活動にも必要なミネラルが慢性的に不足しがちです。5. 首こりを根本改善する首こりや自律神経の乱れのメカニズム、そしてそれにより起きる体調不良はよく分かったことでしょう。また、ご自分でどのようにケアできるかも分かったかと思います。では、セルフケア以上に首こりと自律神経を整えるにはどうすれば良いでしょうか?本当に困ったときは、セルフケアだけでなく専門家に整えてもらうことが大切です。5.1 施術のプロに整えてもらう首こりの解消、自律神経バランスの改善の得意な施術院やサロンで、プロフェッショナルな方に定期的に整えてもらう(治す)ことが重要です。自分では分からない身体と骨格の歪みや、首や身体の深層部のこりを的確にチェックできる施術家の方を見つけましょう。以下のポイントを指摘してくれる施術院や施術家をオススメします。①ただマッサージをするのではなく、事前のしっかりとした問診と視診から情報をとっている問診とは、患者様の調子の悪い場所や辛い場所を聞くこと。また、職業や日常生活の状況を聞き、身体のバランスを判断できる事です。視診とは、患者さまの来店時の歩き方や立ち方、問診の際の姿勢なども細かくチェックすることです。②マッサージ前にしっかりと身体の状態を検査するまずは、身体の状態を診て、今の状態の見立てがわかることが重要です。以下に例をあげます。骨盤の歪みやズレ具合の検査。(左右バランス)左右での筋力(力)のバランスチェック(腕、足)脊柱の歪み具合のチェック(側弯、こり具合の左右差)肩や首の状態のチェック(ストレートバック、ストレートネック等)首のこりの状態のチェック身体の状態検査を行った時点で、自律神経のバランスについて話す先生(施術家)は、しっかりとした施術を行う可能性が高いです。③施術中も触りながら身体の状態を把握したり、説明できる。患者様がリラックスしていたり、寝ている場合は別ですが、施術の間にも触りながらこりの状態の説明が出来たり、状況説明ができる先生を選びましょう。通うようになり(リピーター)、身体のことが分かり始めると、前回との比較、改善したところ、前より良くないところなどを指摘してくれることで、どの様なセルフケアができるかをアドバイスしてくれるでしょう。そして、なにより施術が「良い」「気持ちいい」ことも大切です。施術内容によっては「痛気持ちいい」「痛い」と感じることもあるでしょうが、その際はちゃんとなぜ痛いのか?これから行う施術が「痛む」などの報告をしてくれる先生が望ましいです。首こりをゆるめるツボを知っている先生です。④施術後のフォローも大切です。終わったら、ただ料金を払って終わるのではなく、しっかりと施術後のセルフケアの方法を教えてくれる先生を選びましょう。もし教えてくれないようであれば、自分から何をしたら良いのか聞きましょう。施術後に、その後の案内や方針を示しくれる、セルフケアの方法を伝えてくれる施術院を選びましょう。⑤その他。鍼による治療も自律神経には効果的と言われています。自律神経や首のケアを得意とした鍼灸師を探されることをおすすめします。また、身体を整えるという観点から「漢方薬」も助けになると言われています。5.2 イメディスで原因を調べるさてさて、ついにこの記事の最後で少しイメディスに関してお話します。イメディスは原因究明が得意な医療システムです。BRTサロンは、IMCクリニックと併設しています。そのため、施術では治せない原因はIMCクリニックで対応して、その他の首こりや自律神経の調整はBRTサロンで行うことが出来ます。首こりや自律神経の乱れには、通常の医療や整体院などでは分からない原因があるかもしれません。その際に、IMCクリニックでの診察は有効です。首こりの原因となりうる感染症とは?ここでは、一部のIMCクリニックでの症例がある感染症をお伝えします。以下の様な原因で筋肉が硬直している場合は、セルフケアやプロの整体を行っても改善がみられない場合があります。イメディスを使用した検査と治療が有効です。【ボレリア・ライム病】マダニに刺されることから感染する感染症です。頸部硬直、筋肉痛、関節痛、倦怠感、疲労などを引き起こします。【ヘルペス系ウイルス】ヘルペス6型、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルスなど神経系に作用するウイルスが多いですが、同時に筋肉の硬直を起こします。【トキソプラズマ症】食べ物(特に豚)やペット(特に猫)から感染する感染症です。妊婦さんが必ず行う検査でもあります。様々な作用を引き起こす寄生虫感染です。筋肉に感染すると慢性的な筋肉痛や関節痛を引き起こします。首こりと自律神経の乱れには、その他にも様々な要因が考えられます。もし、いつまで経っても良くならない「首こり」でお悩みの方は、ぜひ一度IMCクリニックでのイメディス検査をオススメします。首こり、自律神経の失調の代表的な症状の一つに「倦怠感」があります。倦怠感にも様々な隠れた原因が存在しており、首こりと自律神経バランスに関係しています。ブログ記事「倦怠感、身体がだるい、疲れが取れない・・・隠れた原因と病気」もご参照下さい。6. 首こりがゆるむことを体感する6.1【BRT整体】首こりと骨盤調整に特化した、リラクゼーション整体。施術と周波数を同時に使用して、脳と身体を同時にゆるめる整体です。首こり解消や自律神経バランスの改善をお望みの方におすすめです。完全予約制ですので、くつろいで気持ちの良い整体を受けることが出来ます。自律神経を整えるBRT整体https://brt.jp/seitai6.2【IMCクリニック】イメディスを使用した検査を行う専門クリニックです。首こりや自律神経の乱れは、多くの患者様が抱えている悩みです。整体やセルフケアでの改善がない場合にオススメします。多くの症例がある症状でもあり、改善例も多くあります。笑顔で帰れるクリニック - IMCクリニックhttps://imc-clinic.jp/関連記事:整体で首こり筋をゆるめて自律神経を整える